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かつてはきっと有機的な場所だったんだと思うけど、今はどこか無機質で無関心な空気感。
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ずっと住んでいるので麻痺している部分も多いのだけど、ふと心をリセットして見ると感じる事がある。

この街は巨大な団地や新しいマンションなどが数多く建っている。住んでいる人も相当多いはず。なのにそこを行き交う人の数が少ない。少なすぎる。無人の街のごとく、閑散とした道路。道の真ん中をノロノロと歩いたところで、何の問題もない。

灰色のコンクリートだらけの街。どこか無機質で温度感を感じない。ひょっとしたら、そこに住んでいる「人」たちはロボットなのではないかと思ってしまう。さすがにそれは無いだろう。SFの話ではなく、目の前で繰り広げられているドキュメンタリーなのだから。

ずっとその環境にいるとその環境の客観性が見えなくなる。


数十年前に雨後の筍のように巨大で高いマンションや団地が建ったという。もともとそこにあったものは何だろうか。畑だろうか、田んぼだろうか。山だろうか。

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